床暖房は後付けできる?種類による違いや費用相場、注意点もご紹介
足元を優しく暖めてくれる床暖房は、近年人気の暖房設備の一つです。床暖房を設置したいけれど、「今住んでいる家に後付けできる?」「マンションに設置するのは難しい?」などといった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、床暖房の種類や施工方法の種類、後付けする場合の費用相場、注意点などについて解説していきます。
この記事を読むための時間:3分
床暖房は後付け可能?
戸建て・マンションどちらにおいても、床暖房の後付けは可能です。ただし、設置の際にいくつかの注意点があります。
一戸建ての場合
戸建て住宅では、設置場所を問わず床暖房を後付けすることができます。設置方法は「直張り」と「張り替え」の2通りあり、それぞれメリット・デメリットがあります。
直張り
直張りは、既存の床の上に床暖房を施工する方法です。床を剥がさずに施工できるので設置費用が抑えられます。ただし、床暖房の部分は二重床になり段差がついてしまうため、段差を解消するために見切り材を付けるなどの工夫が必要です。
張り替え
張り替えは、まず既存の床材を剥がしてから床暖房を設置する施工方法です。二重床にならないので段差がなく、すっきりと仕上がるのがメリットですが、床材を剥がす手間や処分費がかかるため施工費は高めです。
マンションの場合
マンションの場合でも、床暖房の後付けリフォームは問題なく施工できます。ですが、床材の張り替えが禁止されていたり、既定の遮音等級を満たした床材でなければ張り替えできなかったりといった管理規約によって施工が制約されてしまうケースがあります。マンションで床暖房を後付けしたい場合は事前に管理規約を確認するか、わからない場合は管理会社に問い合わせしてみましょう。
床暖房の種類
床暖房の後付けを検討するのであれば、床暖房の種類についても知っておく必要があります。床暖房は、大きく分けると電気式と温水式の2つのタイプがあります。
電気式
電気式は、床下に電熱線の入ったパネルを敷き、その熱で部屋を暖めます。難しい施工がないため初期費用が抑えられるのがメリットですが、電力消費量が高くなることと、部屋が暖まるまでに時間がかかるのがデメリットです。また、長い時間体を密着させていると低温火傷を起こす可能性があるため、お年寄りや小さな子供がいる家庭では設置場所に注意しましょう。
温水式
温水式は、床下に設置したパイプの中に温かいお湯を循環させることで部屋を暖めます。電気式に比べてランニングコストが抑えられる点や、素早く部屋を暖めることができる点、低温火傷の心配がない点が魅力ですが、別途熱源機を設置しなければならないため初期費用が高額になります。
床暖房の後付けにかかる費用相場
床暖房の後付けリフォームにかかる費用は、電気式か温水式かによって差がありますが、一畳あたり5~11万円程度が目安です。直張りで施工する場合一畳あたり5~8万円程度、既存の床を剥がして張り替えを行う場合は8~11万円程度が施工費用の目安と言われています。また温水式の場合、配管や熱源機の設置費用として別途数10万円~100万円かかります。
床暖房の後付けリフォームの注意点
床暖房を後付けする際は、以下の4つの点に注意しましょう。
- 電気容量
- 設置場所・設置面積
- 熱源の設置スペース
- 床暖房の上に設置する家具
床暖房は後付けする際は、電気容量に注意が必要です。アンペア数によっては床暖房が機能しないため、電気の契約形態に問題はないか確認しておきましょう。
また、設置場所や設置面積に気を配らないと、光熱費を無駄にする可能性があります。設置する部屋の6割~7割程度カバーすれば暖房効果は得られるため、業者とも相談して最適な位置に設置してもらうことをおすすめします。特に温水式の場合、床暖房だけでなく、熱源のスペースも必要になるため、合わせて相談しておきましょう。
また、床暖房は熱を発生するため、熱による変形、変色の恐れがあるピアノや無垢材の家具、大型家具などは直接上に設置しないのが無難です。
床暖房の種類や特徴を踏まえて導入を検討しよう
床暖房はリフォームによって後付けできますが、マンションの場合は事前に管理規約を確認する必要があります。また、床暖房には電気式と温水式の2種類、施工方法にも2通りの方法があり、それぞれ特徴が異なります。床暖房リフォームを検討する際は、それぞれ特徴やコストなどを考慮し、ライフスタイルに合った床暖房を導入しましょう。