寒冷地の暖房の種類を解説!各熱源の特徴やおすすめの暖房器具も解説
寒い冬に部屋を暖める暖房器具には、多くの種類があります。代表的な暖房器具としてエアコンが挙げられますが、北海道などの寒冷地では、部屋を暖めるパワーが足りないと感じる人も多いでしょう。そこでこの記事では、熱源ごとの暖房器具の特徴や、寒冷地におすすめの暖房器具について解説していきます。
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熱源ごとの特徴
まず、熱源ごとの暖房器具の特徴についてご紹介します。
灯油
ストーブやファンヒーターなどの燃料とされているのが灯油です。寒冷地では一般的な暖房の燃料で、ホームタンクなどに備蓄できるのが強みです。ポータブル式の石油ストーブが一台あれば、災害などでライフラインがストップした時でも役立ちます。
ガス
ガスを燃料とした暖房器具の代表的なものはガスファンヒーターです。灯油燃料の暖房器具と比べても暖房性能に遜色はありません。ただし、ガスファンヒーターを使うためには、ガスを供給するためのコンセントが必要です。また、ガスには都市ガスとLPガスの2種類があり、一般的に都市ガスの方が価格が安い傾向にあります。
電気
エアコンに代表される電気を熱源とした暖房器具は、燃焼することなく熱エネルギーに変換できるため、安全性が高いのが強みです。エアコンの場合は冷房・暖房の両方の機能を備えているので一年を通して活躍してくれますが、灯油やガスに比べると暖房性能はやや劣ります。
その他
薪や木質ペレットを燃料とした暖房器具は、近年人気を集めています。燃料を燃やすことで本体が温まり、その熱を利用して部屋全体をじんわりと暖めます。部屋が暖まるまでに時間はかかりますが、環境に優しいことに加えてインテリア性も高く、ライフスタイルにこだわりのある方にはとても人気があります。
寒冷地におすすめの暖房器具
ここからは寒冷地におすすめの暖房器具をご紹介します。
セントラルヒーティング
セントラルヒーティングは、北海道で多く利用されている暖房システムです。各部屋に設置された温水パネルに、ボイラーで作られた温水を流してその熱を利用して家全体を暖めます。火災のリスクが少なく建物全体を暖められるのがメリットですが、設置するためにはある程度大掛かりな工事が必要な点と、設置費用が高額になるのがデメリットです。
ストーブ
家全体を暖めるセントラルヒーティングとは異なり、1つの部屋だけを暖める、部分暖房に使われるのがストーブです。部屋をすぐに暖められる点やコストパフォーマンスに優れている点がメリットですが、火災のリスクが高い点がデメリットです。
エアコン
エアコンは、本州では多くの家庭に普及しているポピュラーな冷暖房器具で、圧縮機と熱交換器を備えた室外機を通して室内の温度や湿度を調整します。冷房を兼ねているので通年使用でき、部屋を素早く暖めることができるのがメリットですが、空気が乾燥しやすいのがデメリットです。北海道においてはエアコンを暖房器具として使用している家庭はごく少数です。
ファンヒーター
ファンヒーターは、ガスや灯油、電気などを熱源に温風を作り出して部屋を暖める暖房機器です。暖められる範囲が狭いのが難点ですが、即暖性に優れているのがメリットです。
床暖房
床暖房は、床下にパネルやパイプを設置して床を直接暖める暖房機器です。部屋全体を暖めるには時間がかかりますが、空気が乾燥することなく安全に暖められるのがメリットです。エアコンと併用すれば、設定温度を低めに設定しても寒さを感じず快適に過ごせます。
セミセントラルヒーティング
セミセントラルヒーティングは、温水をパネルヒーターに送って部屋を暖める暖房機器です。セントラルヒーティングよりも初期費用を抑えることができますが、設置できるパネルヒーターの数が少ないのが難点です。
薪ストーブ・ペレットストーブ
薪を燃やして暖める薪ストーブや、木くずを固めたペレットを燃料とするペレットストーブは、環境に優しいという観点からも注目を集めている暖房器具です。ただし薪ストーブは、薪の調達やメンテナンスに手間がかかる点、ペレットストーブは初期費用が高額な点がデメリットと言えます。
環境・生活スタイルに合った暖房を選ぼう
寒冷地では、いかに効率よく部屋を暖めるかが暖房器具を選ぶ重要なポイントになります。また、暖房が必要な期間が長いため、メインの暖房器具はコストパフォーマンスの良さも重視すべきポイントです。住まいの造りやライフスタイルに合った最適な暖房器具を選び、寒い冬を快適に過ごしましょう。