環境に優しい暖房器具はどう選ぶ?賢い使い方や注目の暖房器具も紹介
寒い冬には、部屋を暖めてくれる暖房器具が欠かせません。ですが、何も考えずに暖房をつけっぱなしにしていると光熱費も高くなるうえ、環境にも良くないですよね。そこでこの記事では、省エネな暖房器具の選び方や環境に優しい使い方のコツ、環境に配慮したエコな暖房器具について解説していきます。
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省エネな暖房器具とは
暖房器具は、エネルギーを消費することで熱を発生させ、空気や暖房器具本体を暖めます。省エネを考えるなら、なるべく少ないエネルギー消費で多くの熱を発生させる暖房器具を選びましょう。また、運転時間を減らすことも省エネにつながるので、暖房器具の選び方だけでなく使い方を工夫することも大切です。
環境に優しい暖房器具の基準となる制度
買い替えの際は環境に優しい暖房器具を選びたいという方のために、基準となる制度をご紹介します。
省エネラベリング制度
省エネラベルは、エネルギー消費機器の省エネ性能を示したラベルです。省エネ性能が視覚的にわかる5段階評価や省エネ基準達成率、その製品を1年間使用した場合の電気料金目安が記載されています。このラベルは製品本体やカタログなど、見やすい箇所に表示されています。
低NOx・低CO2小規模燃焼機器認定制度(東京都)
東京都では、冷暖房や給湯に使用する小規模燃焼機器において、NOxの排出濃度とエネルギー効率に関する基準を設け、基準に適合した機器を「低NOx・低CO2小規模燃焼機器」として認定し、シールの付与を行っています。
暖房器具を環境に優しく使う方法
次に、暖房機器を環境に優しく使う方法についてご紹介します。
2種類の暖め方を使い分ける
暖房器具の暖め方には、「対流式」と「輻射式」の2つの方法があります。対流式は温めた空気を対流させて空気を暖める暖房方法で、ファンヒーターやエアコンなどがこれにあたります。一方、輻射式は、床や天井などを加熱し、そこから放出される熱によって部屋全体を暖める暖房方法です。床暖房やオイルヒーターなどが該当します。
効果的に部屋を暖めるには、この2つの暖め方をうまく組み合わせることが大切です。例えば、素早く部屋を暖められる対流式のエアコンで一気に暖めた後、じんわり暖められる輻射式のオイルヒーターに切り替えれば、空気を乾燥させずに暖かさを保つことが可能です。
2つの暖房方法を組み合わせる
暖房器具には、エアコンやストーブなどの部屋全体を暖めるためのものと、こたつやカーボンヒーター、電気毛布といったピンポイントで体を温めるものがあります。たとえば、部屋を暖めるエアコンなどをメインに使用し、足元が冷える時などに電気毛布などの体を温める暖房器具を補助的にプラスすれば、トータルのエネルギー消費を抑えることにつながります。
サーキュレーターを活用する
強力な風で空気を循環させるサーキュレーターをエアコンと同時に使用すれば、低めの設定温度でも暖かさをキープできるのでエネルギー消費が抑えられます。
環境に優しいエコな暖房器具にも注目しよう
ここからは、環境への負担が少ないエコな暖房器具をご紹介します。
蓄熱暖房機
蓄熱暖房機は、機器の中にレンガなどの蓄熱材が内臓されており、電気代の安い夜間に蓄熱してたまった熱を昼間に放出し、暖房として活用する暖房器具です。燃焼ガスもCO₂排出もありません。
薪ストーブ
薪ストーブは、その名の通り薪を熱源とした暖房機器です。薪が燃える際に発生する二酸化炭素は他の植物の成長過程で吸収されるため、カーボンニュートラルの実現が可能です。
ペレットストーブ
ペレットストーブは、おがくずなどを圧縮した固形燃料「ペレット」を熱源とした暖房機器です。ペレットは環境や人にとって無害なだけでなくカーボンニュートラルを実現できるため、非常に環境に優しい暖房機器と言えるでしょう。
充電式カイロ
冬のお出かけの際に使い捨てカイロを使ったことのある方も多いと思いますが、近年は繰り返し使用できる充電式のカイロが販売されています。ゴミが増えないので環境に優しく、経済的にもお得です。
電気ひざかけ
部屋の中に一人でいる時などに便利なのが、電気ひざかけです。部屋全体を暖めるのに比べて圧倒的にエネルギー消費が少ないので、環境に優しい暖房機器と言えるでしょう。
環境に優しい暖房で寒い季節を快適に過ごそう
暖房器具には様々な種類がありますが、エネルギー消費や環境への負担を考慮して選ぶことで、環境に優しく光熱費も抑えることができます。また、異なる暖め方の暖房機器を組み合わせて使ったり、省エネ運転を心がけるなどの工夫も有効です。環境に優しい暖房で、寒い季節を乗り切りましょう。