住まいの快適性を高めるために断熱リフォームを検討している人の中には、費用がわからずに依頼を躊躇している方も多いのではないでしょうか。ひと口に断熱リフォームといっても、建物タイプや工事を行う箇所によって値段は変わってきます。そこでこの記事では、部位別・建物タイプ別の断熱リフォーム工事の費用相場について解説していきます。

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断熱リフォームとは

断熱リフォームとは、住まいの断熱性能を向上させるための改修工事のことです。断熱性の低い家は、冬は寒く夏は暑いという問題を抱えています。断熱リフォームをすることで、寒い時期は暖かい空気を逃がさず、暑い時期は屋外の熱が伝わるのを防ぐことができます。つまり、外気温の影響を受けにくく快適性を高めるための工事が断熱リフォームです。

温暖化が進んでいる近年は断熱リフォームの需要が高まっており、光熱費削減のために断熱リフォームを検討する家庭も増えています。

断熱リフォームで得られる効果

断熱リフォームで得られる効果は主に以下の4点です。

• 外気温の影響を受けにくくなり快適性がアップする
• 光熱費が抑えられる
• 健康維持に役立つ
• 家の寿命が延びる

外気温の影響を受けにくくなり快適性がアップする

断熱リフォームをすれば、外気温の影響を受けにくくなるので快適性が高まります。エアコンなどの空調が効きやすくなるので、冬は暖かく夏は涼しい住まいになります。

光熱費が抑えられる

断熱性が低い家の場合、外気温の影響を受けやすいので空調が効きにくく光熱費が高額になりがちです。しかし、リフォームで断熱性を高めれば、余計な電力を使わずに快適な温度が保てます。

健康維持に役立つ

断熱性の低い住まいは家の中の温度差が激しく、特に高齢の方はヒートショックを起こす危険性が高まります。断熱リフォームで快適性を高めた家は、住む人の健康維持にも役立つのです。

家の寿命が延びる

断熱が不十分だと、結露が発生しやすくカビや腐食の原因になります。リフォームで断熱性を高めれば、結露やカビの発生リスクが抑えられ、家の寿命を延ばすことができます。

断熱リフォーム工事の費用相場

ここからは部位別の断熱リフォーム工事の費用相場をご紹介します。

床

床の断熱リフォームの費用目安は以下の通りです。

床の断熱工事を行えば、床下からの冷気や湿度の影響を受けにくくなるので、快適性を高めることができます。床の張り替えを同時に行う場合、解体と仕上げ工事を伴うため費用が高額になります。

壁

壁の断熱リフォームの費用目安は以下の通りです。

壁の断熱リフォームを行うと、屋外の熱や冷気を遮断することができるので、快適性が高まります。壁の断熱工事にはいくつかの方法があり、大まかに分けると壁の内側から断熱する方法と壁の外側から断熱する方法に分けられます。外壁側からの断熱工事では、断熱効果のある塗装を行う方法もあります。

天井

天井の断熱リフォームの費用相場は以下の通りです。

天井の断熱リフォームには、天井裏に断熱材を敷き詰める「敷込み工法」と、グラスウールやロックウールを専用の機会で吹き込んでいく「吹込み工法」の2通りの方法があります。吹込み工法は専門業者による施工が必要なので、敷込み工法よりも割高になるケースが多いです。

窓

窓の断熱リフォームの費用相場は以下の通りです。

窓は建物の中で最も薄く外の熱や冷気が出入りしやすい場所なので、家全体の断熱性を高める上で重要なリフォーム箇所です。窓の断熱リフォームにはいくつかの方法がありますが、どのような材料を使うかによって大きく金額が異なります。

建物タイプ別に見る断熱リフォームの費用相場

次に、建物タイプ別の断熱リフォームの費用相場をご紹介します。ただし、建物の状態や広さ、工事内容によって金額は大きく異なるため、詳細が知りたい場合は見積もり依頼することをおすすめします。

一戸建て

一戸建ての場合はリフォーム箇所の制限がありません。全ての断熱リフォームを行った場合の費用目安は、約300万円～600万円程度が相場です。

マンション

マンションの場合は共用部に手を加えることができないため、行える工事が限られてしまいます。マンションでできる断熱リフォームは、内窓の取り付けや室内壁の断熱、床・天井の断熱のみですが、全て行った場合の費用目安は約120万円～500万円程度になります。

断熱リフォーム工事は補助金の対象になる場合もある

断熱リフォーム工事は、「省エネ改修リフォーム」に含まれるため、国や自治体の補助金の対象になります。各自治体で行っているものは地域によって条件や金額に差がありますが、うまく活用すればリフォーム費用をかなり抑えられます。

相場を踏まえた上でどのような断熱リフォームをするか検討しよう

断熱リフォームによって住まいの断熱性が高まれば、快適に過ごせるだけでなく省エネ効果も得られます。ご紹介した費用相場はあくまでも目安ですが、リフォーム計画を立てる上での一つの基準になるでしょう。リフォーム費用は物件や工事方法によって大きく異なるため、複数社に見積もりを依頼して比較しながら検討することも大切です。